寒冷凝集素
(cold hemagglutinin)
IgMに属する抗体で、低温時に補体C3とともに赤血球に結合し、温度が上昇すると抗体は赤血球から遊離するが、補体は結合したまま残るので溶血を引き起こす。
多くはI、ときにi血液型特異性である。
● 健康人酵素処理赤血球と患者新鮮血清を20℃で incubate すると溶血現象を起こす。
● 直接グロブリン試験を用いて自己抗体を調べる。
● 溶血の場は血管内
● 寒冷凝集素症の患者血清中に見いだされる。
寒冷凝集素症(cold hemagglutinin disease)CHD
出現する抗体は、非定型抗体(complete antibody)、完全抗体
● 低温で強い凝集活性や溶血活性を示すが、30℃以上でも活性が証明されることが
ある。
● 健康人酵素処理赤血球と患者新鮮血清を20℃で incubate すると溶血現象を起
こす。
● 直接グロブリン試験を用いて自己抗体を調べると、はとんどIgM型であり、
寒冷凝集素が高値を示す
● 発症頻度は、自己免疫性溶血性貧血の4~15%
● 溶血の場は血管内
● 続発性としてマイコプラズマ肺炎や伝染性単核球症に引き続き起こるものが多く、
急性型を呈し、抗体のクラスはIgM
● 赤血球型特異性はマイコプラズマに続発するものは赤血球のI血液型特異性を有し、
伝染性単核球症に引き続き起こるものはi特異性を有するものが多い。
慢性型(特発性)のものはI特異性
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