SBOE

 (Surgical Blood Order Equation ; 手術血液準備量計算法)
 MSBOSでは反映されない術前の患者の貧血のレベル等、個別の状況を考慮した血液準備量の計算方法で、血液型不規則抗体スクリーニングの実施を前提とした、より無駄の少ない血液準備行う方法とされている。この方法は、術式別に平均的な出血量、投与開始の基準点(トリガー Hb7~8g/dl)及び患者の術前Hb値の3つの数値から、患者固有の血液準備量を求める。つまり、はじめに患者の全身状態が許容し得る血液喪失量(出血予備量)を求め、その量と手術時の出血量との差から準備量を計算する。すなわち、手術での血液量が出血準備量を上回らない場合には血液の準備を必要としないが、逆に上回る場合にはその差(不足量)を準備する方式である。

《手術血液準備量計算法》

出血予備量(Hb値)=術前患者Hb値(g/dl)- 術後Hb値(g/dl)
血液準備量(単位)=術式別平均出血量 / 200-出血予備量(Hb) / (40/体重)

○術式別平均出血量(MSBOS)(ml)
○術後Hb値は安全域を考慮して期待値10g/dlとする。ただし、虚血性心障害
 のある患者は術後Hbの期待値を11~12g/dlでも可とする。
○1単位の輸血により成人ではHb値が約(40/体重)g/dl増加する。



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