骨髄異形成症候群(MDS)、正確な検査と診断に基づく個別化治療

 血液細胞は骨髄において造血幹細胞から産生されていますが、MDSではこの造血幹細胞が腫瘍化していると想定されています。腫瘍化したMDSの造血幹細胞は、細胞産生能に乏しく、末梢血では貧血や好中球減少、血小板減少が様々な程度に認められます。またMDSの造血幹細胞は形態に異常(異形成、dysplasia)があり、これがmyelodysplastic(骨髄異形成)の名前の由来です。
軽度の血球減少であれば経過観察のみで十分です。症状を呈する強い血球減少がある場合は、骨髄の状況(芽球比率や赤芽球の残存の程度)を勘案しながら治療を選択します。骨髄異形成症候群は、患者さんによりさまざまな病態があるため、正確な検査と熟練した専門の医師の診断と個別の病態に合わせた治療が大切です。

骨髄異形成症候群とは

骨髄異形成症候群の症状と診断

骨髄異形成症候群の病型分類とリスク分類

骨髄異形成症候群の治療