連銭形成
高蛋白血漿、高フィブリノ-ゲン血漿などの疾患や、高分子溶液の
輸注などにより、血漿が変化し赤血球表面の荷電の変化、あるいは高分子に覆われた赤血球の膜表面が拡大し、赤血球が相互に接触して連銭形成をおこす。
陰性荷電の赤血球表面に高分子溶液が付着すると、血球間の反発力が減弱して赤血球は重なり合い、”銭”を重ねたような状態になる。
● 多発性骨髄腫・マクログロブリン血症・クリオグロブリン血症などの免疫グロブリン
増加や、ベックサルコイド・肝硬変のようなγ-グロブリン増加、高フィブリノ-ゲン
血症、リウマチなどの疾患で起こりやすい。
● TTTはIgM、ZTTはIgMとIgGの免疫グロブリンの量を反映している。
● デキストランやゼラチン、HES(ヒドロキシエチルデンプン)の様な膠質液の
増加・輸血時に起こりやすい。
● アルブミン法で強く反応する。
● 生理食塩水を1~2滴加えると、連銭形成は消失する。