抗白血球抗体
抗HLA(human leukocyte antigen)抗体と抗顆粒球抗体、抗単球抗体などがある。
● 溶血を伴わない発熱、悪寒、戦慄等の輸血副作用を起こす。
ときには、呼吸困難、チアノ-ゼを伴う重篤な肺水腫を起こすこともある。
重篤な呼吸器障害には、抗顆粒球抗体の関与が多い。
● 輸血による抗HLA抗体の産生率は60~90%と報告されている。
● 移植においては拒絶反応の標的抗原となり、輸血、妊娠などで抗体が産生され、移植、
血小板輸血に際しては適合が必要である。
● 抗HLA抗体の検出には、リンパ球細胞毒試験(LCT;lymphocytecytotoxicity
test)と、補体非依存性のHLA抗体を検出できる抗ヒト免疫グロブリン血清
(AHG;anti human immunogloburin)を加えた、AHG-LCTが用いられる。
● 抗顆粒球抗体の検出には、顆粒球凝集法または蛍光抗体法が用いられる。
● 発熱性輸血副作用の多くは、白血球フィルタ-の使用による、白血球の除去により軽減
できる。
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