副作用予防対策

1.高単位輸血用血液製剤
 抗原感作と感染の機会を減少させるため、可能な限り高単位の輸血用血液成分、すなわち2単位の赤血球成分製剤、成分採血由来の新鮮凍結血漿や血小板濃厚液を使用する。

2.白血球除去フィルター
 HLA同種免疫抗体の産生を予防する必要のある患者や非溶血性発熱性輸血副作用を認めた患者では、白血球除去フィルターの使用が推奨される。ただし、低血圧反応等が起こることがあるので使用時には十分に注意する。

3.放射線照射
 輸血後移植片対宿主病の予防には、リンパ球を含む輸血用血液に放射線照射をして用いることが最も効果的である。全照射野に最低15Gy(50Gyを超えない)の放射線照射を行って使用する。照射後の赤血球成分(全血を含む)では上清中のカリウムイオンが上昇することから、新生児・未熟児・乳児・腎不全患者及び急性大量輸血患者については、照射後速やかに使用することが望ましい。
 
輸血によるGVHD予防のための血液に対する放射線照射ガイドラインⅤ 】 

造血細胞移植ガイドライン GVHD



輸血副作用にもどる

輸血にもどる