アルカリフォスファターゼ(ALP)
検査の目的
血清又は血漿中のアルカリフォスファターゼ(ALP)の測定を目的とする。
ALPは腎臓、小腸、骨芽細胞、胎盤、肝臓、乳腺等に比較的多く存在し、細胞膜に局在して膜を通してのリン酸の転送に関与すると考えられている。血中では骨疾患、肝・胆道疾患、妊娠、悪性腫瘍等で高値を示す。
検査に用いられる手順の原理及び測定法
測定法:JCSS標準化対応法
検体中のALPは、アルカリ性下でp-ニトロフェニルリン酸を基質として、p-ニトロフェノールとリン酸を生成する。このp-ニトロフェノールは405nm付近に吸収極大をもつので、この吸光度の増加速度を測定してALP活性値を求める。
検査室の臨床的解釈
ALPはγ-GTP、LAP、5’-ヌクレオチダーゼとともに、肝胆道系酵素と呼ばれ、閉塞性黄疸や肝内胆汁うっ滞の指標として用いられる一方、肝内占拠性、浸潤性病変を示唆する酵素としても広く肝胆疾患の指標となっている。
肝胆由来以外に、骨、胎盤、小腸由来のアイソザイムがあり、ALP高値の場合は、アイソザイムの測定が必要である。
日常的には、γ-GTPと併用することが多い。ALPが高値であれば、ALPアイソザイムを測定する。γ-GTPが高値の場合は「γ-GTP」の項(SOP-CHM-028)を参照。ALPとγ-GTPがそろって上昇する場合はまず閉塞性黄疸を考えて腹部超音波検査を行う。閉塞早期の場合、有意な所見が得られないこともある。閉塞が否定的であれば、肝内胆汁うっ滞を考えて薬物性肝障害や原発性胆汁性肝硬変の検索を行う
可能性のある変動要因
安定な酵素であるが、長期保存は凍結する。(-20℃で6か月)
EDTA血漿は、ALPの賦活剤であるMg²⁺が除去されてしまい、ALPが低値となるため
使用できない。
抗痙攣薬で上昇することがある
血液型B型、O型の分泌型では食後に生理的な上昇をきたすので原則として空腹時採血である。